松平(まつだいら)館

松平東照宮に隣接する馬場には松平郷の由緒が書かれた看板が立てられている。

 

2014年4月11日撮影


◆別名:

 

◆所在:

豊田市松平町赤原

 

◆交通:

国道301号線沿いにある松平城近くの駐車場脇の道路を北上すると、5分程度で松平東照宮を含めた史跡群に到着する。

 

◆歴史:

松平郷松平家の城館ではあるが、弘安年間(1278年~1288年)に在原信盛によって築かれた事が始まりとされる。

 

松平城が文禄年間(1593年~1596年)頃に廃城となった後、松平郷を支配する拠点となった。

最奥には松平家菩提寺の高月院があり、松平郷松平家9代尚栄によって関ヶ原合戦の後に石垣などを加え、豪族の館から城館の様相を呈するようになる。

 

◆現在:

司馬遼太郎の 小説『覇王の家』の冒頭はこの松平郷から始まっている。

高月院の住職の話では、司馬遼太郎は覇王の家を書く前に松平郷を訪れているが、当時は道路の整備もされておらず、高月院まで参拝ために、松平城の近辺から徒歩で登ったそうである。

 

その後、司馬遼太郎は死去する数か月前に、再び松平郷を訪れているが、その際には道路も整備されており、寺の山門前まで車を付ける事ができたのだが『松平郷は近代化されて、面白味のない所になってしまった』と酷評されたそうである。


松平家発祥の地として建立された松平東照宮


松平家初代親氏の像


松平家菩提寺の高月院

境内には徳川家康手植えの桜(伝)が残されている。